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生成AIの活用が進む一方で、セキュリティ体制の再設計は追いついていますか?

FourthWallでは、AI×セキュリティ×ITIL 4×DXの観点から「安全に成果を出すための運用設計」を支援しています。


生成AIが当たり前になる前に ― まず整えるべき4つのこと

  1. AI活用のガバナンス設計
    利用範囲・責任分担・レビュー手順(人間の監督)・ログ保全を明文化します。日本では生成AIの利用が広がる一方で、部門横断のルール整備が追いついていない企業も多いのが実情です。矢野経済研究所の企業調査や、GMO Researchのレポートでも導入・運用の成熟差が示されています。
  2. 内部リスク&AIエージェントを前提にした監視
    侵入対策だけでは不十分。自動エージェントや内部ユーザーによるデータ持ち出し・誤送信・設定不備を検知・抑止する仕組みが必要です。近年のインサイダー/内部リスクの増大は各社の年次レポートが指摘しています(例:Fortinet Insider Risk Report 2025)。
  3. ITIL 4で「運用としてのAI」を回す
    AI利用を“プロダクト/サービス”として扱い、サービスバリューチェーン継続的改善(KPI/レビュー/改善計画)を回します。ITIL 4のSVS(Service Value System)は価値創出までの流れを体系化します(解説:ITSM.tools)。
  4. DX視点での全体最適
    部門ごとの“点の導入”から、企業全体の“面の最適化”へ。IPAの「DX動向2025」は「内向き・部分最適」からの脱却を提言しています(概要ページPDF)。

最低限ここは決めておく(チェックリスト)

  • 社内AI利用ポリシー(入力禁止情報、モデル選定基準、出力検証手順)
  • データ分類と取り扱い(機密度 × 利用可否 × マスキング/匿名化)
  • 人間によるレビュー(HITL)の定義と証跡保全
  • ログの粒度と保存期間(プロンプト/出力/権限変更/モデル更新)
  • 内部リスク対策(DLP・Egress制御・権限最小化・自動エージェントの境界)
  • 契約・法務(利用規約/成果物の権利/ライセンス/責任分界)。
    参考:経産省「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」(2025/2)


FourthWallのご支援例

  • ITIL 4準拠のAI運用プロセス設計(役割・RACI・KPI・改善サイクル)
  • AIガバナンス/セキュリティ方針・標準・手順テンプレート整備
  • PoC伴走:ユースケース選定、リスク評価、ログ設計、教育・定着化
  • DXロードマップ策定(全体最適視点での段階導入・評価枠組み)

まとめ

生成AIは「使えるか」ではなく「安全に成果へ繋げられるか」が勝負です。
ガバナンス、内部リスク対策、ITIL 4運用、DX全体設計――この4点を土台に、成果が出るAI活用を一緒に進めましょう。

参考:導入・活用の現状を示す国内調査
GMO Research(2025年)
矢野経済研究所(2025年)
・内部リスク傾向:Fortinet Insider Risk Report 2025
・DX総論:IPA「DX動向2025」
・契約/法務:経産省「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」(2025/2)


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