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FinOpsの本質は「削減」ではなく「クラウドを構造的にコントロールする仕組みづくり」にある

クラウド活用が当たり前になった現在、多くの企業では請求額の増加が課題となっています。
しかし、クラウドコストの問題は単純な「削減活動」だけでは解決しません。

本質は、クラウドを構造的にコントロールできる仕組みを持てているかどうかです。


■ 1. コスト課題の本当の原因は「コントロール不能」状態にある

クラウド費用が増える背景には、次のような構造的問題があります。

  • タグや命名規則が統一されておらず、コストの紐づけが曖昧
  • 権限管理が甘く、誰でもリソースが作成できてしまう
  • プロジェクト単位のコストが見えず、誰も責任を持てない
  • 環境ごとのライフサイクルが定義されていない
  • アーキテクチャが「コスト前提」で設計されていない

この状態では、いくら「削減活動」を行っても根本解決になりません。


■ 2. FinOpsを“費用削減プロジェクト”と捉える危険性

多くの企業では、FinOpsが次のような取り組みに偏っています。

  • リザーブドインスタンスの購入
  • リソースの停止・削除
  • サーバサイズの見直し
  • 無駄なサービスの洗い出し

もちろんこれらは必要ですが、
これだけでは継続的な最適化にはつながりません。

問題は「増え続ける仕組み」にあり、
それを変えない限り、コストはまた膨らみ続けます。


■ 3. FinOpsの本質:構造設計としての最適化

効果を出している企業は、FinOpsを“構造設計”として実践しています。

① 標準化(タグ・命名・プロジェクト構造)

  • タグ付けの強制
  • 命名規則の徹底
  • 事業部/プロジェクト単位でのコスト分解

② 権限制御(IAMガバナンス)

  • リソース作成権限の最小化
  • 責務分界の明確化
  • 意図しないリソース増加の防止

③ 可視化(ダッシュボードとアラート)

  • 利用量・コストのリアルタイム可視化
  • しきい値超過アラート
  • 部署ごとの配賦(Showback / Chargeback)

④ ライフサイクル管理(自動化)

  • 開発環境の自動停止
  • 期限付きリソースの自動削除
  • ステージング環境のポリシー化

⑤ コスト前提のアーキテクチャ設計

  • スケーラビリティとコストのバランス設計
  • ストレージ階層の最適化
  • マネージドサービスのコスト戦略

■ 4. 継続的に最適化されるクラウド運用をつくるには?

効果を出している企業は次の状態を実現しています。

  • 誰が見てもコスト構造が理解できる
  • 勝手にリソースが増えない
  • プロジェクト単位で責任が明確
  • アーキテクチャがコスト意識で設計される
  • 運用改善とガバナンスが継続的に回る

これを支えるのが“FinOpsガバナンス”です。


■ 5. まとめ:FinOpsは「いかに削るか」ではなく「どう支配するか」

クラウド時代のコスト最適化は、
単なる削減ではなく、仕組み・構造・ガバナンスによって決まります。

株式会社FourthWallでは、クラウドガバナンス設計、FinOps標準化、
アーキテクチャレビュー、運用改善などを一気通貫で支援しています。
継続的に“最適化され続けるクラウド運用”を目指す企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

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