インシデント対応手順を整備していても、実際の事故では「誰が重大と判断するのか」「経営へいつ報告するのか」「外部へ何を伝えるのか」で混乱が起きます。対応力を決めるのは文書の厚さではなく、判断と連携の準備です。

1. 判断基準を具体化する

重大度の定義には、影響を受ける顧客数、停止時間、情報の機密度、法令報告の要否など、現場で判定できる指標を用います。重大度ごとに指揮者と報告先を決めておくことが重要です。

2. 連絡網ではなく役割を確認する

担当者名だけでなく、封じ込め、証拠保全、顧客対応、法務判断、広報対応の責任を明確にします。代替要員と夜間・休日の連絡方法も確認します。

3. シナリオ演習で弱点を発見する

ランサムウェアや認証情報漏えいなど、自社で起こり得るシナリオを使って机上演習を行います。演習の目的は失敗しないことではなく、計画と現実の差を発見することです。

対応計画は完成させるものではなく、演習と実事案を通じて育て続けるものです。
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